家族の幸せ

私の住宅設計のテーマは「家族の幸せ」です。
住まいの設計には多くの要素があり、一般には外観やインテリアのデザインが重視されますが、
私はなによりそこに住む家族が「幸せ」であることが最大の条件だと思っています。
住まいの設計に「幸せ」を具体的に表現するのは、簡単なことではありません。
家族にはそれぞれ個性があり、事情があります。
ある家族にとって「幸せ」のために不可欠であることも、別の家族にとってはさほど関心のないことかもしれません。
ある時点において「幸せ」の要素であったことが、一○年後にはどうでもいいことになっているかもしれません。
住まいの設計において、私たちがつねに意識しなければならないのは、家族の現状とともに、ときの流れ、
そしてときの流れとともに起こる家族の変化です。

夫婦二人だけの、愛と希望に満ちたとき。生まれたばかりの我が子を抱き、親としての自覚を感じるとき。
しだいに成長していく子どもたちと語り合う、楽しい団蕊のとき。
やがて子どもたちが巣立ち、ふたたび二人だけの静かで穏やかなときが始まる……。
人格形成を、いかに左右していくか。この事実をいやというほど見せつけられるからです。
手入れの行き届かない、病んだ家に住んでいると、しだいに家族の心にもカビが生えて、暗く、うっとうしくなってきます。
閉鎖的な家に住んでいると、やはり家族の間の風通しも悪くなるのでしょう。
どこか親子関係がぎくしゃくしてくるようです。

最近、中学生の凶悪犯罪がたて続けに起こり、社会に大きな衝撃を与えました。
そうした問題行為を起こした子どもの家を見ると、明らかに親の目が行き届かない間取りになっていた
り、子どもたちが安心できる居場所がなかったり、親子団蕊の場が失われていたりします。
子どもたちの非行や犯罪行為、いじめや自殺といったニュースを耳にするたび、私は暗漕たる気持ちになります。
私自身、三人の子をもつ父親です。同時に建築家でもある私としては、
それらの問題も、家や住まいと結びつけて考えざるを得ないのです。
家づくりにおいて、私たちは今、なにかとても大切なものを忘れてしまったのではないでしようか。
家を建てるのは、楽しいことです。たいていの人にとって、それは一生に一度の大事業です。
しかし「家」そのものの外観やインテリアや、設備や家具にばかりとらわれて、家族の生活を見失ってはいけません。
「家」は舞台にすぎず、いちばん大切なのは中に住む家族であること。
家族がそこで幸せに暮らすことが家をつくる目的であることを、忘れてはいけません。
家族の光景は、ときとともにどんどん変わります。幸せの条件も、そのときどきに応じて違います。
しかし、家族状況が変化するたびに、家を建て直すわけにはいきません。
同じ一軒の家を、変化に応じて住みこなしていかなければならないわけです。
結局、住まいは、シンプルで柔軟なほどいいのではないでしょうか。主役は、あくまでもそこに住む家族です。

「家」は基本構造にすぎません。家族がそのときどきの状況や事情に合わせて、いかようにも住めることがポイントです。
そう考えると、「家」は演劇の舞台に似ています。演じられるのは、ふつうの家族のドラマです。
観客席はありません。そこにいるのは、ドラマを演ずる家族だけです。
しかし、幸せ芝居の出演者たちには、ときどき舞台を降りて、客観的に我が家のドラマをながめる必要があります。
はたして、今もその舞台でほんとうに「幸せ」が演じられているのか。
もしかしたら、親の気づかないうちに子どもたちはとっくに舞台を降りて、どこかへ行ってしまったのではないか。
古いままの背景と、なんの役にも立たない舞台装置に囲まれて、夫婦二人の寂しい芝居が演じられているのではないか……。

「家」や「住まい」は、舞台にすぎません。
しかし、長年、住まいの設計のお手伝いをしていると、ときどき心底ぞっとすることがあります。
住まいというものが、善きにつけ、悪しきにつけ、そこに住む人たちの人生にどれほど影響を与えるか。
家族の人間関係や子どもたちの人私は家づくりに携わる者の一人として、家族が末永く、
幸せなドラマを上演できるような舞台をつくり続けたいと思っています。
この本では、あくまでも家族とその暮らしに焦点を当て、これからの家づくりについて考えてみました。
それは、人生八○年時代を見通した夫婦のための家、みんなが楽しく暮らせる家族のための家、
そしてあなた自身が幸せに元気に長生きできる、あなた自身の住まいです。
これから新築やリフォームを考えていらっしゃる方、夫婦関係や子育てに悩んでいらっしゃる方、
そして老後の生活について不安を感じていらっしゃる方々がお読みになったとき、なんらかのヒントになれば幸いです。
仙台にアパートを借りた時のことをすこし話してみようかな、
東京の賃貸を君に教えたいと思った僕は、早速その準備にとりかかることかかることにした。なんといっても大好きな東京だ!
早めに着いた僕は早速新宿で賃貸を探す事にしたんだ。やっぱり都会といえば新宿になってしまうかなって思っていたんだけど、その値段を見て僕は驚愕したのを忘れない。すぐさま北へ離れた僕が今住んでいるのが仙台ってわけ!

        

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